夜明け(エーオース:英語名オーロラ)
エーオースはティーターン神族のヒュペリーオーンとテイアーの娘。太陽神ヘーリオスと月の女神セレーネーの兄弟で、曙の女神である。アストライオス(星の男)と結婚して、風神達や、暁の明星その他の星々を生んだ。ある日、愛の女神アプロディーテーの恋人軍神アレースと通じたために、アプロディーテーの怒りをかい、常に恋に身をつやすはめになってしまった。まず海神ポセイドーンの庶子のオーリーオーンに恋をして、彼を東の国の館に連れていき愛の日々を過ごした。女神が夜明けを告げるべく、黄金の馬車で館を出るが、恋しい彼の元に急いで戻るために、夜明けの時間が極端に短くなってしまった。後にオーリーオーンは別の話で死んで星になり、オリオン座になった。又、エーオースはトロイアの王子ティートーノスを好きになり、東の国に連れ去った。彼女はゼウスに願い出て、彼を不死にしてもらうが永遠の青春を願うのを忘れてしまった。美しい恋人は次第に老い、身を動かすこともできない老人になってしまい、ついには声だけになってしまった。女神は哀れに思い彼を蝉にかえた。このようにエーオースは次々に多くの恋をした。作品は、恋多き女神のはかなくも美しい、夜明けをイメージしています。
Copyright 1999 Masasuke Chiba
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