獅子座(7/23〜8/22)
〜勝利の証し(ヘーラクレース)〜
春の夜、百獣の王の名にふさわしく、南の天高くに雄々しく輝く獅子座を見ることが出来ます。そして1998年11月には33年に一度と言われる獅子座の流星群を目にした人も多いことでしょう。獅子座は、戦いの勇者として名高いヘラクレスに倒された獅子が天に上がった姿なのです。
大神ゼウスとアラクメネの息子ヘラクレスは、ゼウスの妻ヘラにとって憎むべき存在でありました。そのヘラの差し金からアルゴス王エウリュテウスに仕える者となり、王より「十二の仕事」を命じられたのです。その一番目にヘラクレスが挑んだ相手がネメアの森に住み、人間までも喰い殺すという残虐で獰猛な獅子だったのです。獅子はヘラクレスが思っていた以上に大きく、武器として持っていた弓矢もこん棒も全く役には立ちません。襲いかかってくる獅子をヘラクレスは素手で殴り倒し、その首を満身の力を込めて締め付けて、ついには息の根を止めてしまいました。そうしてその獅子の皮は、毛皮として、頭は兜として身につけ、勝利の報告のため、エウリュウテウス王のもとへと戻ったのです。戦いに敗れた獅子は大神ゼウスが天に昇らせて獅子座としたのです。
Copyright 1999 Masasuke Chiba
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