水瓶座(1/21〜2/18)
〜雲上の酒盃(ガニュメーデース)〜
水瓶座は秋から姿を見せ、初冬には南西の空、山羊座の東隣の位置にあります。金の瓶を両手で肩の上に持ち上げ、傾けた瓶からひとすじの水を流す少年の姿。これは大神ゼウスのもとでお小姓として仕えたガニュメデスなのです。
若く美しい顔立ちのガニュメデスは大神ゼウスの目にとまり、ある日羊の番をしていたところを黒い鷲にさらわれてしまうのです。この黒い鷲は大神ゼウスの化身であり、ガニュメデスを我が身のそばにおいておきたいがために、オリュンポスの神殿へと連れ去ったのです。そこでは、神々の宴の席でネクタル(神酒)をゼウスや他の神々の盃に注ぐようにと、言い渡されたのでした。面白くないのは妻ヘラです。女性に限らず男性であっても美しい若者へと向けられる夫ゼウスの浮気な心に怒りを覚えぬはずがありません。ましてやゼウスのお酌をするのは妻である自分の役目であるはずなのに・・・。嫉妬に狩られたヘラの怒りがガニュメデスに向けられるとどうなるか、その身を案じたゼウスが少年を守るために天に上げ、星々の中においたことから水瓶座となったのです。
Copyright 1999 Masasuke Chiba
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