夜毎の恋歌(アルテミス&エンディミュオーン)
さて、もう一つ、アルテミスさまが男の方に興味を示されたお話をいたしましょう。これは後になって月の女神と同一視されてからの話でございます。テッサリアの山中で羊飼いをしておりました美少年エンデュミオーンは、オリュムポスの主神ゼウスさまの孫にあたり、降り注ぐ陽光を浴びて羊を追う姿は神々しいほどに輝いておりました。特に一日の仕事の疲れに干し草の中、月の光に照らされて眠る姿は惚れ惚れするばかりでございました。常日頃、男の方を遠ざけておりましたアルテミスさまもその寝姿に魅入られてしまい、この少年をいつまでも若々しく美しいままで、自分だけの恋人にしておきたいとお思いになられました。エンデュミオーンもそれを望みましたので、女神さまは少年に若く美しい不老不死の眠りを与えられたのでございます。アルテミスさまは夜毎少年の寝床を訪れられ、白銀の光で少年を包み愛をささやかれましたが、眠り続ける少年からは何ひとつ愛のことばが返ってくることはありませんでした。しかし、そうして眠り続けながらもエンデュミオーンは月の女神の恋のささやきを今夜も心待ちにしているのでした。

Copyright 2001 Masasuke Chiba

商品番号:CM045 商品名:夜毎の恋歌 
技法:ジークレーリタッチ入り アルシュ紙(仏製) 
紙サイズ:縦55cm/横55cm
イメージサイズ:縦44cm/横45cm
エディション枚数:100枚 価格:450,000円(額装付・消費税送料込み)

 

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