そして永遠に(プシューケ&エロース)
プシューケのあまりの美しさが原因で、愛と美の女神の神殿に対し、人々がおざなりな態度をとったこと、そして誤ってエロースの肩に溶けたろうの滴を落とし、傷つけてしまったことで、アプロディーテーは憤り、愛息に近づくプシューヶに次々と苛酷な仕事を申しつける。エロースへの一途な想いの為、健気にこなしていくプシューケ。挙げ句の果てには黄泉の国の女王ペルセポネから「美」の小筺をもらってくるよう言い渡され、苦難の末に手に入れ持ち帰るが、小筺の美しさに好奇心の強いプシューは小筺を開けてしまう。そして、中に入っていた「永遠の眠り」の為に深い眠りについてしまったのです。こっそり見守り続けていたエロースは愛しいプシューケの寝顔にさらなる恋心を募らせてゆく。閉じられた瞼に口づけし、眠りの呪いが解け、喜びの再会を果たす。エロースはプシューケを連れて天界に上り、大神ゼウスに仲立ちを願い出たのでした。ゼウスはまだうら若く幾多の試練にも負けずに愛を貫き通した2人のいじらしさに、心から祝福の手をさしのべたのでした。アプロディテーもプシューケの一途な恋に根負けし、これまでの憎しみを水に流し、2人の仲を許しました。そして、不死の食べ物アンプロシアと神酒ネクタールを与えられ天上人となり、エロースの永遠の伴侶として暮らすのでした。
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2001 Masasuke Chiba
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